みなさん、いつもくれよんブログを見ていただきありがとうございます。
もう、初夏が来たなと感じている今日のこの頃です。
現場では、もう空調服が必須になる現場も出てきている状態で熱中症対策も加速しつつあります。
夏本番に向けての準備が進む中、現場の忙しさもより一層ましてくるのが夏です。
エアコン業者は、このシーズンで
1000万円以上
稼ぐ業者もいるくらい忙しい時期ですね。
そして、本日のブログテーマが
「現場の組織体制」
というテーマで記事にしていこうと思っています。
みなさんも会社にお勤めされている方も多くいるかと思いますが、現場にも組織があります。会社みたいな組織とは違って、他職の職人さんたち、管理会社たちの連合艦隊みたいなチームを形成して現場組織は成り立っています。
難しいですかね?
そもそも、どんな組織なの?
任して下さい。そういう人のために今回ブログにまとめていこうと思いますので、お時間の許す限り最後まで見てもらえると嬉しいです。
建設現場の組織体制は、工事を安全・効率的に進めるために非常に重要です。現場の規模や工事の内容によって異なりますが、一般的な組織体制は以下のように構成されています。
■ 建設現場の主な組織体制
1. 発注者(施主)
2. 設計者(設計事務所、建築士など)
3. 元請業者(ゼネコンなど)
主な役職:
4.専門工事業者(下請業者)
5.職人(作業員)
■ 補足事項
言葉で説明されてもなかなか難しいですよね。ちなみに、弊社が仕事として行っている範囲としては、主に4番、5番ですね。会社が4番、社員、協力業者さんたちが5番といった形です。
【組織図簡略化】
発注者
│
設計者(設計監理)
│
元請業者(ゼネコン)
├現場代理人・監理技術者
├現場監督(施工管理)
├各専門下請業者
┗作業員(職人)
上記のイメージですが、もう少しわかりやすく解説します。
発注者は、株主ですね
お金を出してくれる人なので株主だと思ってもらえるとわかりやすいかも知れないですね。
現場代理人は、社長です。
現場を取り仕切る人で、現場組織をまとめる長といった感じです。現場代理人と言ったり所長といったりする場合もありますね。
小さい現場だと現場代理人と現場監督が兼任する事もありますかね。中小零細企業といった感じです。
現場監督は、部長か課長です。
その人の現場の立ち位置にもよりますが、会社内でいう管理職といったイメージです。任されたエリアを統括して管理するのが多いですね。大きい現場になると1人で全部管理するのはあまりありません。部署を任されて部長、課長をする認識ですね。
専門業者は、課長か主任です。
専門業者になると施工会社に依頼する事が多くなります。施工会社で社長をしていても、現場の中では課長止まりですね。自分の会社に戻れば社長ですが、現場内の組織としては課長か主任です。任された請負エリアを受注金額内に施工するのが仕事ですね。
職人は、平社員です。
職人を束ねる長として、職長という立ち位置の人がいます。この人が主任くらいの認識ですね。管理職の人たちの指示で動く現場の兵隊って形ですね。現場の立場があまりないので、正直大変な思いをするのも職人たちが多いです。工期が無くて現場が間に合わない…予算がなくて大変…などダメージを直撃するのは私たち専門業者の職人たちです。
弊社はこの位置で仕事をしています。
どうでしょうか?
なんとなく、皆さんご理解いただけたでしょうか?
現場には色々な役職や役割を持った人が動いています。
では、ここから先ほどの役職の方がどんな仕事をしているのか?その辺りを解説できればと思います。
項目 | 内容 |
立場 | 工事の依頼主。建物の完成後の所有者や利用者になることが多い。 |
役割 | 設計や施工を依頼し、完成した建物や施設を引き渡してもらう。 |
契約相手 | 設計者(設計事務所)や施工業者(ゼネコン)と契約を結ぶ。 |
判断・承認 | 設計や工事の各段階で、承認・決定を下す立場にある。 |
費用負担 | 設計費・施工費・管理費など、建設にかかる費用を負担する。 |
発注者がいてくれないと建設現場の仕事は成り立たないという事ですね。そして、公共工事は、国が発注者。民間工事は、様々です。簡単にいえばお金を出す立場の人が発注者になります。
そして、この現場を統括して仕上げていくまでが元請業者にあたります。主によく聞く名前で言えばスーパーゼネコンといったところでしょうか。
発注者は、私たちの仕事を生み出してくれる大切な存在だという事ですね。
■ 発注者の具体例
■ 発注者の主な業務
■ 関連用語
項目 | 内容 |
立場 | 発注者から依頼を受けて、建物の設計を行うプロフェッショナル |
主な仕事 | 設計図の作成、仕様の決定、建築確認申請、工事監理など |
資格 | 一級建築士、二級建築士、構造設計一級建築士などが多い |
設計者がいないと建物をどうやって造っていくか進まないです。よく設計図とか耳にする事はないですか?その設計図を作ってくれる一番初めの方たちです。
この人たちが中心的になって初期段階の建設に関わる資料を全て作成してくれます。
■ 設計者の主な業務内容
1. 基本設計
2. 実施設計
3. 確認申請
4. 工事監理(設計監理)
そして、設計にも種類があるんですよね。
設計者のタイプ | 主な担当 | 特徴 |
意匠設計者 | 建物の形、空間、仕上げなど | デザインや使い勝手に関わる |
構造設計者 | 柱・梁・基礎などの強度 | 地震や荷重に耐える設計を行う |
設備設計者 | 電気・給排水・空調など | 快適な建物環境を支える |
設備設計をしてくれる人は、私たちとも仕事で絡む事があります。この人たちの設計はある程度の部分のみです。細かい所に関しては、施工管理の業者によって協議されて現場の施工図が完成していく流れなんですよね。
1. 施工計画の立案
2. 下請業者の選定・契約
3. 施工管理
4. 発注者との連絡・調整
5. 設計者との連携
最近では、施工管理者が本当に不足しています。現場を動かすエンジンみたいな仕事をしてくれているので、仕事は決して楽な仕事ではありません。
施工管理者がいないと私たちが普段見ている施工図が完成しません。
施工図を作るために、現場の設計図を読み施工ができるかどうかを確認してくれます。設計図通りにならない場合は、代替案を出して設計者に確認し承認を得て仕事を進めていく。ただ、施工管理にも種類があります。
■ 現場での主な役職
役職名 | 内容 |
現場代理人 | 元請会社の現場責任者。発注者との窓口になる。 |
監理技術者 | 専門性の高い工事で必要な技術責任者(特定建設業) |
主任技術者 | 一般的な工事に配置される技術管理者 |
施工管理技士 | 実際に現場で施工管理(工程・安全など)を行う技術者 |
ここからは現場よりの話になってきます。元請業者から、1次下請、2次下請、3次下請と続いてきます。
弊社で建設現場に入る時は2次下請、3次下請が多いです。
3次下請の事をよく「孫請け(まごうけ)」とも言いますよね。その辺りで私たちは仕事をしています。
元請~各専門下請業者までは、主に現場管理といわれる範囲ですね。会社でいうと管理職のゾーンがこの辺りの人たちです。
そこから弊社みたいな専門業者が現場に出て作業をしているような組織体制で現場は構成されています。
各業者が色々入り混じって、現場の組織が構成されているんです。
項目 | 内容 |
契約関係 | 元請業者や一次下請業者と契約(=下請) |
担当工種 | それぞれの専門分野の工事(鉄筋、電気、配管など) |
役割 | 実際に現場で手を動かして作業する「職人集団」 |
技術力 | 高度な専門スキルや長年の経験が求められる |
この形で専門業者は、元請業者から枝分かれして様々な業者と契約を結んでいきます。
私たちは、電気工事業なので電気工事の施工管理会社から受注する事が多くなります。
他にも専門業者が変われば元請より契約していき…大きな現場をする上ではかなり枝分かれして現場の組織体制が組まれていく形になっています。
色んな業者さんが入り混じって一つのプロジェクトを行っていくのは建設業くらいですかね?
私はあまり他の業種の方で、ここまで専門業者が出入りする仕事を見たことがありません。
1つの建物、現場をするのは、色々な専門的な技術者が集まり予算と工期を守りながら一生懸命に働いているんです。
そう思うとカッコよくないですか?
プロジェクトチームが発足し、目標達成のためにみんなで力を合わせて頑張っていく。しかも、見知らぬ人たちが寄り添って自分たちの技術を、仕事を通じて発揮して最高のパフォーマンスを見せつけていく。
私は、そんな職人という人の仕事や生き様をカッコいいと思ってしまいました。
私が電気工事士をしているのも、原点はここだったと振り返りましたね。
いかがでしょうか?
現場がどのような形で成り立っているか、ご理解いただけましたかね?
色々な業者が複雑に絡んで、現場の組織体制は構成されています。
普段あまり聞く事がないかも知れないので、くれよんブログで少しでもお役立ちいただければ嬉しいです。
各業種のプロフェッショナルが、1つの建物を作るために毎日頑張って作業するのが建設業者の職人さん、現場監督さんです。
私はこういった男くさいかも
知れないですがすごく
ロマン
を感じます。
一生懸命頑張っている弊社の社員を見ていると感動するんですよね。
社員はそこまで思っていないかも知れないですが、なんかカッコいいじゃないですか。
暑い時、寒い時も毎日現場に行って作業して出来上がった建物。発注者の人に納品されて、その建物で新しい人生をスタートされる人がいてるんですよね。
そういった男くさい生き様みたいなものが私たちの
成果物
だと思っています。
最近では、建設業界すら興味をもってもらえず人手不足が加速するばかりです。
こんなええ仕事を俺たちはしてるんやで!と多くの人に知ってもらい職人をしたい、現場監督をしたいと思ってもらえる人が1人でも増えたら嬉しく思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
そろそろ、夏本番を迎えてきます。
現場でも熱中症対策が加速していますが、皆さんも熱中症には十分に気を付けて下さい。
それでは、また次回のブログでお会いしましょう!
ご安全に!!