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どのような建物を建てるのか。現場周辺の環境、建築にかかる費用など、建物をつくるにあたって必要な情報を集め、その情報をもとに計画や設計図を作成していきます。元請けの大手ゼネコンや設計事務所が担当する仕事であり、くれよんが携わることはありませんが、工事の基礎となる欠かせない工程です。建築工事はここから始まっていきます。
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使用する工具の種類や使い方と現場毎の施工ルールを定義する「施工要領書」。その内容をもとに施工に必要な情報を詳しく書き込む「施工図」。職人が安全に作業を行うための「安全作業計画書」。主にこの3つを作成し、施工の準備を進めていきます。工事のスピード、クオリティに直結する重要な工程で、主に現場代理人もしくは現場担当者が担当します。これを終えると、くれよんをはじめとする電気工事士の出番が回ってきます。
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接地工事とは大きく分けて「接地極工事」と「接地工事」の2つあります。「接地極工事」とは地中に接地の元となる極を打設する工事。「接地工事」とはコンセント、スイッチなどを安全に使用するための工事。このうちくれよんは「接地工事」を担当する事が多いです。
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躯体工事とは建物の骨組みをつくる工事のこと。その中での電気工事の役割は主に3つ。コンセントや照明用の配管をコンクリートの床に埋め込む「スラブ配管工事」。天井から吊り下げる配管やケーブルラックに鉄製のネジを埋め込む「インサート打設工事」。床や壁にケーブルを通す穴を開ける「スリーブ取付工事」です。実際に電気を通していくための準備工程と呼ばれます。
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配線のために各種ケーブルを乗せるケーブルラックを、自走式高所作業車で設置する工事です。施工性の良さやメンテナンスのしやすさなど、ケーブルラックには多数のメリットがあります。全ての現場で活躍するわけではありませんが、大量のケーブルを使用する現場では特に重宝されます。
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コンセント、リモコンスイッチ、調光スイッチ。それらに接続する配線を建物全体に配線していく工事です。壁の中に配線することで室内の見た目をよくする「隠ぺい配管」と、見える場所にそのまま配管する「露出配管」をケースによって使い分けます。また、そのケーブルに電気を供給する分電盤の工事も、この内装工事に含まれます。
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目に見える場所にスイッチ、コンセント、照明などを取付けていきます。建物の利用者が自由に電気を利用できるような環境を整えていく作業です。また、発電所から送られてきた電気を使用できるレベルに変圧する受電設備の取付けも仕上げ工事のうちの1つ。この受電設備は各施設内で変電所のような役割を担います。
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計画通りに電気を使用できるか。安全は約束されているか。テストを通してチェックし、不備があれば調整して完成度を高めていきます。スイッチが正確に機能するかといった機能面のテストはもちろん、目に見えない場所の工事の完成度までも細かくチェックしていきます。この工程を経て初めて、電気は生活で利用できるようになります。
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ここで紹介したのはビルや工場、ホテルや商業施設といった大規模建築物における新築工事の主な流れです。短くても半年。長ければ3年以上。長い時間をかけ、生活や商業活動に欠かせない電気は建物に通っていきます。私たちが当たり前のように使っている電気。それは、たくさんの人の技術と苦労の結晶なのです。